深き海より、蒼き樹々の呟き

by 深海 蒼樹(ふかみ そうじゅ)

*

今日は何の日だっけ?

      2013/09/11

 今年はというか、今年も、1月から1年がはじまったわけなんだけれど、4月というのも、1年のはじまりと思えるほどに、区切りの月ではあるわけです。それは、長らくの学校生活がいわゆる年度で区切られ、4月ー3月で1年というサイクルが身にしみているせいでもあるだろうし、その延長線として、会社の入社式とか新人の入社というのも4月なわけだし、春夏秋冬というくらい、季節の並びも『春』が一番先頭で、いかにも1年は『春』からはじまるって感じがするせいでもあるかもしれない。

 このブログの熱心な読者ならお気づきだとは思うんだけれど…、って、そんな奇特な方がいるとは思えないけれど、ここのところ、僕は書けないでいる。ナンバリングをつけて書きはじめたものも、パタリと止まったまま、あとがつづかないでいる。そして、前にも書いたように、僕は現在、どう書いても僕自身がどこへも行けないという閉塞感に苦しめられ、書くことの意味を見失いつつある。

 『書く意味』?
 そうだ、僕は月がかわり、年度がかわり、季節がかわって4月になった途端、唐突に、思ったんだ。
 『意味なんて、ねぇよ』って。
 開き直りに聞こえたら、それはそれでその通りなのかもしれない。僕は、別にそれを否定はしない。ただ、ここまできてやっと、煮詰まり過ぎて、開き直れたってことでもある。

 たとえば、僕は、ゼルダ・フィッツジェラルドについての文章をこのブログに書いている。これまでの僕の曖昧な記憶と、Wikipediaの記事くらいを元に、思ったままに書いていたときはよかったのに、これは事実と合致しているだろうかと思いはじめて、ナンシー・ミルフォードの古本をAmazonで購入したり、村上春樹訳の『ギャッツビー』を再読したりした途端、筆が止まった。
 話の先なんて何も考えずにはじめた物語も、物語に矛盾はないかとか、メタファーは論理的であるかとか、面倒なことを考えはじめた途端、筆は止まった。
 僕のかかった重症急性膵炎についての話も、医学的な正しい理解だとか見解なんてものを考えてたら、一向に筆が進まない。

 たぶん、いいんだよ。僕が、思うがままに書けば。
 僕は、史実を書こうとしているわけではないし、客観的事実を書き連ねたいわけでも、僕の論理で誰かをねじ伏せたいわけでも、説得したいわけでもない。
 勿論、僕はデマや誤解を広めたいわけではない。ただ、僕自身がそう感じたなら、それがひとつの事実なのだ。それは、僕から見た事実といちいち断りをいれる必要もなく、事実なのだ。それでいいんではないだろうか。
 僕にとって、文章や書くということは、ここではないどこかへ行くということだ。そして、できれば、僕の文章を読んでくれた人をも、ここではないどこかへ連れ出せたなら、僕はうれしく思うだろう。
 ただ、それだけだ。

 だから、思いっきり、主観で書いていこうと思う。所詮、客観とは主観が束になったものに過ぎない。なんて、理屈をこねて予防線を張るまでもなく、書き手が僕である以上、それは僕の主観なのだ。
 これまでの50年近い人生において、論理的考察や思考で、彼女との喧嘩に勝てたためしがあるか? いや、女性が非論理的だなんていうステレオタイプな話をしたいわけではないんだ。要するに、論理的かどうかなんて、クソ喰らえだと、言いたいだけのことだ。それが言えないがために、僕は慎重というよりも臆病になって、書けないようになっていたような気がする。

 だから、4月からは、仕切り直して、書こうと思う。

 エイプリルフールが、大ボラを吹いていい日だとは思わないけれど、大風呂敷を広げてみるにはうってつけの日かもしれない。
 今年中に、僕は、ひとつ、小説を書きあげる。どんなにつまらなくてもいい。それは、僕が許す。ハードルの低さは、関係ないんだ。どんなに低いハードルであろうと、それを飛び越えることが大切なんだ。特に、今の、僕にはね。

 - ひとりごと, 雑感

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