深き海より、蒼き樹々の呟き

by 深海 蒼樹(ふかみ そうじゅ)

*

ハロウィンが、わからない

   

obakekabocha

 日本人が、なんで、クリスマスを祝わなきゃいけないんだ?
 っていう理屈は、たびたびこれまでにも目にしてきた。でも、なんだか、とりあえず、日本がキリスト教国でなくっても、まぁ仕方ないというか、それはそれでもう既に定着してしまってるんだし、いいんじゃないの、って感じがした。
 もしくは、今更そう言ったって、どうしようもないんじゃないの?的な、今更感もある。
 しかし、ハロウィンは、どうなんだろう?

 正直なところ、ハロウィン的な飾り付けが、年々街に溢れるようになったことは、知っている。
 それは、いつの間にか、テレビの中だけのことではなくなり、街のいたるところにも現れだし、なぜかかぼちゃ色というか、オレンジ色に、街は包まれるようになっていた。
 あぁ、そうか、ハロウィンなのか、と、認識できるくらいには、僕のなかでも、その認知度も急上昇ではあったのだけれど、正直、なんだかシックリとはしてなかった。

 たとえば、その宗教的な正当性とは別ものであったとしても、クリスマスプレゼントやクリスマスパーティーには、ものごころついた頃から、馴染みがあった。
 『メリークリスマス』という言葉を口にるすことに、それほどの違和感や、恥ずかしさは、ない。
 しかし、『トリック・オア・トリート』なんて言葉は、自分で口にするには、妙に恥ずかしいままであるし、その意味については、毎年誰かに尋ねては、ハロウィンが終わった次の日には、すっかり忘れているという始末だ。
 そもそも、毎年毎年、繰り返し繰り返し、ハロウィンとはなんであるかを説明されていても、いまだに、よくわからないというのが、一番率直な気持ちなのだ。
 僕のなかの何かが、ハロウィンを受け入れたこの日本の現代に、追いつけないでいるのか?
 または、ハロウィンを受け付けない何かが、僕の中にあるのか?

 その理由は、宗教的なものだとか、理性的なもの、論理的なものではなさそうに思える。
 ただ単純に、ハロウィンってものが、僕の琴線に触れてこないのだ。
 勿論、新しいものを受け入れがたいという、年齢的なものも大きいかもしれない。
 しかし、だ。
 『お菓子をくれなきゃ、イタズラするぞー』という意味らしい、”Trick or Treat”という決まり文句は、子供らしく可愛らしい脅しというよりは、下品な許しがたい脅迫にしか思えないし、目や鼻、口の形をくり抜かれたお化けカボチャをも、ただただ不気味でしかなく、それを象徴するオレンジと黒の色彩も、楽しい行事というよりは、僕には陰鬱をもたらすもののようにしか見えない。
 残念ながら、今現在の僕には、ハロウィンが、わからない。

 そのうち、娘が大きくなって、子供ができて、僕の孫の口から”Trick or Treat”という言葉が出たときには、それを可愛らしいと思うかもしれない。
 それを、そう思わないという自信はない。
 ただ、今のところは、ハロウィンが僕にシックリと馴染んできそうな、気配すらないようだ。

 - 日記みたいなもの

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